解説
甘さなし! 容赦なし! 激辛ハード・ノワールが待望の公開。

パリの闇に生きる男達の、この生きざま、この面構え。生き残ることだけがただ一つの掟といえる暗黒街で、墓標など望まぬままに殺し、殺される悪党ども。一切の感傷を排した呵責ない描写は、快感を覚えるほどに超ドライ。まさに“ハードなノワール”と呼びたい激辛タッチ。久々に男心を掻き立てる映画の登場である。
犯罪映画の新たな旗手フレデリック・シェンデルフェール監督の演出は、「この映画は偉大なるフランス犯罪映画の現代版だ」と絶賛された。

裏切りが裏切りを呼ぶ。果たして男はこの闇(ノワール)から抜け出せるのか。

“フランク”と呼ばれるまだ若い男がいる。仲間のジャン=ギィとともに裏社会の危ない仕事を引き受けている。過去は語らない。その冷静な頭脳と非情な働きで、闇を牛耳る男クロードの信頼を得ている。クロードは暴力に生き、裏切り者には容赦ない暗黒街の帝王だ。だが、些細なきっかけでクロードが投獄される。いったい誰の陰謀なのか。主人なき混沌の街で、敵味方もわからぬまま、裏切りが裏切りを呼ぶ……。
果たしてフランクは、独り、裏切りの闇を抜け出ることができるのか。それとも彼は、この闇でしか生きられない男なのか。

誰より賢く誰より深い孤独に生きる男。主人公フランクを演じるのは次代のフランスNo.1男優ブノワ・マジメル。紅一点に伝説の女優ベアトリス・ダル。

誰より賢く冷静で、痕跡を残さず契約を履行するプロフェッショナル。ヴェルサーチを身につけ、シャンパンにも車にも女性にもこだわりを通す。主人公フランクを演じるのは、数々のヒット作・話題作に立続けに主演し、演技力・カリスマ性ともに将来のフランスNo.1男優は間違いないブノワ・マジメルだ。闇社会を渡って来た男を演じるために体重を増量して貫禄をつけ、身につける装飾品も自身で選んで役作りを徹底。生き残るための絶対的な孤独の中にいながら、血の通った人間味もかいま見せ、シリーズ化を熱望したくなるほどに魅力あふれる殺し屋像をつくりあげた。
共演は、闇に君臨する帝王クロードに演劇界の重鎮フィリップ・コーベール。マジメル扮する殺し屋の仲間ジャン=ギィには、日本でも記憶に新しい『あるいは裏切りという名の犬』の監督オリヴィエ・マルシャル。そして、『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』の伝説の女優ベアトリス・ダルがクロードの愛人を演じ、男達の間で圧倒的な存在感をかもし出す。
音楽は、『コーラス』『クリムゾン・リバー』のブリュノ・クーレ。主題歌を“ポップ・アイコン”マリアンヌ・フェイスフルがクーレとともに本作のために書き下ろし、歌っていることも注目だ。
男を酔わせ、女を痺れさせる、極めつけのハード・ノワール。待望の公開である。